弘善会 医療技術部

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栄養素 データベース

栄養素の種類毎に、現在知られている情報をまとめます。現在、栄養素は45〜50種類あると言われています。

栄養素単体を過剰に摂取したからと言って、傷病が治癒したり健康が約束されるといったことはありません。
栄養素は過不足なくバランスよく摂取することが一番重要です。

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【アミノ酸】

アミノ酸は、タンパク質を切断していくと最後に出てくる最小単位で、自然界には500種類ほどのアミノ酸が存在しています。
このうち、 ヒトの身体を構成しているアミノ酸はわずか20種類です。
ヒトは食事などからタンパク質を摂取すると、この20種類のアミノ酸に作り替えて利用したり貯蔵したりします。 ヒトの身体を構成しているアミノ酸20種類は以下の通りです。
@L-アルギニン Aグリシン BL-アラニン CL-チロシン DL-バリン EL-リジン FL-ロイシン
GL-スレオニン HL-イソロイシン  IL-アスパラギン
JL-グルタミン  KL-フェニルアラニン LL-アスパラギン酸  ML-セリン NL-グルタミン酸 OL-メチオニン
PL-プロリン QL-ヒスチジン RL-システイン SL-トリプトファン

【イソフラボン】

大豆イソフラボンは、ポリフェノールの一種で、植物性エストロゲンと呼ばれる女性ホルモン様の作用をする物質の一つです。
また、骨からのカルシウムの溶出抑制効果があるとしてトクホで認められています。

イソフラボンは、妊娠・授乳中の方、15歳未満の乳幼児・小児では安全性が確認されていないので、トクホやサプリメントでの摂取は控えた方が良いでしょう。
それ以外の方も、過剰摂取により、月経周期の延長・子宮内膜増殖症などの弊害が出る可能性がありますので、大豆イソフラボンの摂取量の上限値は1日70mg〜75mg(食事に含まれるイソフラボン量を考慮して、トクホからは30mgまで)とされています。

【GABA】

GABA(γ-アミノ酪酸)とは、カカオや発芽玄米に多く含まれるアミノ酸の一種です。
消費者庁により許可されたトクホ成分の一つで、血圧を調整する働きがあることから、血圧が高めの方に適していると表記出来るとしています。

また、ギャバは睡眠中にヒトの身体でも作られて、神経の興奮を抑制する伝達物質として働くので、GABAの摂取は気分を落ち着かせて、ストレスを軽減すると言われています。
GABAはの摂取量の目安は、30mg〜100mg とされています。

発芽玄米100gに10mgのGABAが含まれているほか、トマト、なす、アスパラ、かぼちゃ、キュウリ、果物、キムチなどの漬物、に多く含まれています。

【クエン酸】

クエン酸は、柑橘類や梅干し、トマトに多く含まれます。
クエン酸はキレート作用 によって鉄や亜鉛、カルシウムなどのミネラル全般の可溶性を高めて、吸収を高めます。
また、尿をアルカリ化し、尿路結石が出来にくくする働きもあります。

ただ、昔言われていたクエン酸による疲労回復は近年否定的で、疲労回復にはあまり効果が無いとされています。
尿路結石の予防作用については、痛風並びに高尿酸血症における結石再発抑制のためにクエン酸を処方されることがありますので、エビデンスが確かなようです。

【クロロゲン酸類】

クロロゲン酸類とは、『エネルギーとして脂肪を消費しやすくするので体脂肪が気になる人に適している』と表記して良いとされているトクホ成分の一つです。
クロロゲン酸類は、コーヒー豆・ナス・ブロッコリー・ジャガイモ・ゴボウ・リンゴ・プラムといった野菜や果物に広く含まれていて、中でもコーヒー豆に含まれるクロロゲン酸類はコーヒーポリフェノールとも呼ばれ、様々な研究が進められています。

【キトサン・キチン】

キトサンは、エビやカニの殻から摂ったキチンから生成したり、キノコ類に多く含まれている多糖類の一種で、食か管内で吸収されない食物繊維として働きます。

キチンとキトサンは殆ど同じ構造をしていますが、酸性水溶液に溶けるものをキトサン、溶けないものをキチンと分類しています。 キトサンはコレステロールの吸収を抑え、血清コレステロールを低下させる働きがあるとして、消費者庁の定める、特定保健用食品(トクホ)成分の一つになっています。
尿酸値の改善作用も報告されていますが、こちらの効果については現在消費者庁の承認はありません。

【コーヒー豆マンノオリゴ糖】

コーヒー豆マンノオリゴ糖(コーヒーオリゴ糖)とは、コーヒー豆に含まれるオリゴ糖です。
コーヒーオリゴ糖は、消費者庁が許可する特定保健用食品に用いられ、『ビフィズス菌を適正に増やして腸内環境を整えるので、お腹の調子に気をつけている方に適しています。』、『脂肪の吸収を抑えるので、体脂肪が気になる方に適しています』と記載することが出来ます。

【コエンザイムQ10】

コエンザイムQ10とは、ビタミンEに近い性質をもち、強い抗酸化作用を持ちます。

コエンザイムQ10が一番有名ですが、コエンザイムQまたはビタミンQまたはユビキノンと呼ばれる物質は現在13種類ほど見つかっていて、コエンザイムQ10はその中の1つです。
コエンザイムQ10は、レバー・牛肉・豚肉・マグロ・ハマチなどの動物性食品に多く含まれていて、それらを合わせて日本人では平均5mgのコエンザイムQ10を食事から摂取していると言われています。

現在、食品として何ミリグラムのコエンザイムQ10 を摂取するべきかの基準は現在ありませんが、上限量は設定されていて、厚生労働省から、1日30 mg を超えないようにとの通知がでています。
また、妊娠中・授乳中の安全性については十分なデータがないことから、意図的に摂取することは避けた方が無難でしょう。

【植物ステロール】

植物ステロール(フィトステロ−ル)とは、トクホで認められている成分の一つで、果物、ナッツ、豆類、穀類の胚芽などの植物細胞に多く含まれています。
植物ステロールはコレステロールに構造が似ているため、コレステロールと同時に摂取することで、コレステロールの代わりに胆汁酸とミセルを形成します。
結果ミセルを形成出来なかった分のコレステロールの吸収が減少します。

植物ステロール種類には、キノコに多いエルゴステロ−ルや海藻に多いフコステロ−ル、その他β−シトステロ−ル、スチグマステロ−ル、カンペステロ−ル、ブラシカステロ−ルなどがあります。

【茶カテキン】

茶カテキンは、消費者庁の定めるトクホ成分の一つで、脂肪燃焼促進と悪玉コレステロール吸収阻害の二つの働きが認められています。
トクホとしては、『エネルギーとして脂肪を消費しやすくするので、体脂肪が気になる方に適しています。』『コレステ ロールの吸収をおだやかにする茶カテキンの働きにより、LDL(悪玉)コレステロールを減らすのが特長です。』と表記して良いとされています。

【難消化性デキストリン】

難消化性デキストリンは、食物繊維の一種です。
消費者庁の定める、特定保健用食品(トクホ)成分の一つです。

トクホで認められた難消化性デキストリンの働きは次の3つで、それぞれその効果が得られるための摂取量の目安が異なります。
・おなかの調子を整える・・・3〜8g(1日に)
・糖の吸収を穏やかにする・・・4〜6g(一回の食事で食事と一緒に取る量)
・食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させる・・・5g(一回の食事で食事と一緒に取る量)

【ナイアシン】

ナイアシンは、ビタミンB群の一種です。
ニコチン酸とニコチンアミドの二つを総称してナイアシンと呼びます。

ナイアシンは欠乏すると、皮膚炎や下痢、憂鬱、頭痛などの症状が起こるペラグラという状態になります。アセトアルデヒドを分解するときに大量に消費するので、アルコールを多飲する方に見られることがあります。

ナイアシンは過剰症があり、摂りすぎると、血管が拡張して皮膚が赤くなる・嘔吐・下痢・肝機能障害が起こります。

【分岐鎖アミノ酸(BCAA)】

BCAAとは、タンパク質の構成成分であるアミノ酸のうち、バリン・ロイシン・イソロイシンの合計量のことです。
BCAAは、Branched (分岐した) Chain(鎖の) Amino Acids(アミノ酸)の頭文字で、分岐鎖アミノ酸とも言います。ヒトの筋タンパクの多くはBCAAから構成されているので、BCAAを運動前や運動後に摂取することで、筋タンパクの崩壊抑制や筋肉量アップに繋がります。
BCAAは一般食品にも入っていて、牛肉100gに 3880mg・牛乳100gに 620mg・豆乳 690mg のBCAAが含まれます。
BCAA強化を謳っている補助食品には100gあたり2083mg と多く入っているものもあるので、手軽にBCAAを摂りたいときに便利です。  

【ビタミンE】

ビタミンE(トコトリエノール・トコフェロール)とは、ヒトに必須のビタミンであり、水ではなく油やアルコールに溶ける脂溶性のビタミンです。

ビタミンEには強い抗酸化作用があり、細胞膜を構成するリン脂質の不飽和脂肪酸が酸化しないようにしたり、血液中のLDLの酸化を防いだりと、酸化による老化を抑制します。
また、ビタミンEが不足すると赤血球の膜が弱くなり、赤血球が壊れて溶血してしまいます。

ビタミンEは、脂溶性ビタミンなので、過剰にとると尿から排泄できず過剰症になります。
ビタミンEの過剰は、肝機能障害や骨粗しょう症の原因となるので、上限値を守って摂取しましょう。