弘善会 医療技術部

医療法人 矢木脳神経外科病院  医療技術部 薬剤師 臨床検査/工学科 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士

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動脈硬化とは 〜原因と予防方法について〜

動脈硬化とは、いわゆる血管の老化で、血管の壁が硬くなったり脆くなったりした状態のことです。
動脈硬化を放置すると、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの血管が詰まる病気や、脳出血などの血管が破れる病気になるリスクが増します。

また、下肢にも動脈硬化が起こる場合があります。
下肢に動脈硬化があると、足の血流が滞って栄養や酸素が行き渡らなくなるので、歩くと足が痛んだり、潰瘍ができたり、最悪の場合は壊死したりします。


★動脈硬化の原因★
以下に挙げるものが動脈硬化のリスク因子となります。
複数になるにつれてより動脈硬化が進みます。

■血糖…糖尿病は動脈硬化疾患の重大な危険因子です。空腹時血糖126mg/dl以上または、食後血糖200mg/dl以上または、HbA1c 6.5%以上 が良くない値です。
■血圧…収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上 だと動脈硬化が進みやすくなります。
■脂質…悪玉コレステロール140mg/dl以上、または善玉コレステロールは40mg/dl未満 または、中性脂肪150mg/dl以上が良くありません。
■喫煙…1本も良くありません。タバコは血管を酸化させ、硬く脆くします。副流煙も危険です。
■肥満…BMI値=体重(Kg)÷ 身長(m)÷身長(m)で求めます。BMI が25以上だと肥満です。
■野菜…一日色々な種類を取り合わせて350gの摂取が推奨されています。小鉢にすると一日5皿です。野菜が不足すると、血管を丈夫にしたり活性酸素を除去する抗酸化物質が不足して動脈硬化が進みます。  


★動脈硬化の種類★
動脈硬化は次の3つの種類があります。

【アテローム性動脈硬化】
一般に動脈硬化と呼ばれるのは、このアテローム性動脈硬化(粥状動脈硬化)を指すことが多いです。
アテローム性動脈硬化は、血液中の過剰な悪玉コレステロールが酸化したものをマクロファージという貪食細胞が取り込み、泡沫細胞となって、血管壁お粥のように沈着することで起こります。
アテロームは、血管の中膜と内膜の間にたまる事が多く、心臓にある冠状動脈や大動脈、脳動脈、頚部、腎臓、手足の動脈などによく起こります。
アテローム性動脈硬化を放置すると、狭心症、不安定狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、大動脈瘤、腎梗塞、手足の壊死などを発症する場合があります。

【中膜硬化(メンゲルベルグ型動脈硬化)】
メンゲルベルグ型動脈硬化では、動脈の中膜に石灰質がたまって骨化するのが特徴です。
骨化した血管は破れやすくなるので、出血のリスクが高まります。大動脈や下肢の動脈、頚部の動脈に起こりやすい動脈硬化です。

【細動脈硬化】
脳や腎臓の中の細い動脈が硬化して血流が滞る動脈硬化です。高血圧症を放置すると生じやすい動脈硬化で、血管の内膜・中膜・外膜の三層ともがもろく、破れやすくなります。


★動脈硬化の予防法・改善方法★

■善玉コレステロール(HDL)を高める。
善玉コレステロールは、アテローム性動脈硬化の原因となる『コレステロールを取り込んだマクロファージ』から、コレステロールを取り出して肝臓に戻す働きがあります。血中の中性脂肪(TG)が高くなると、相対的に善玉コレステロールが低くなってしまうので、逆に言うと中性脂肪を下げる食事をすれば善玉コレステロールを増やすことが出来ます。
DHAやEPAなどの青魚の油や一価不飽和脂肪酸の多いオリーブ油を摂取したり、有酸素運動をすることで、中性脂肪を減らし善玉コレステロールを増やすことが出来ます。
善玉コレステロールは、血液検査で40mg/dl以上が適正値です。
 
■禁煙をする

■抗酸化物質を摂取する。抗酸化物質は動脈硬化の原因となる活性酸素を取り除いてくれます。活性酸素は体内の脂質と反応して、過酸化脂質となり動脈硬化を進めます。抗酸化物質には、ビタミンC・ビタミンE・ビタミンA・ポリフェノールなどがあり、野菜・果物・種実類に広く含まれています。

■血栓を防ぐ働きがある食べ物を摂取する
いわゆる血液サラサラ効果のある成分をとると血栓が出来にくくなり、動脈硬化があっても血管が詰まりにくくなります。血液サラサラ成分には、血栓の素となるフィブリンを分解する作用がある納豆のナットウキナーゼや、血小板凝集抑制作用のある玉ねぎやニンニクに含まれるアリシンなどがあります。

*ただし、納豆はワーファリンという血液を固まりにくくする薬と相性が悪いので、ワーファリンを飲まれている方は納豆を摂取してはいけません。

MRI検査とCT検査の違いについて

 「CTとMRIの違いは?」 と 患者様に聞かれることがよくあります。ここではMRIとCTの違いについて説明します。

MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像):強力な電波を使って、体内にある水分に作用して断層を撮影する
CT(Computed Tomography:コンピューター断層撮影法):X線検査の立体版で、レントゲン照射した後にコンピュータで画像を作り出す
MRIとCTは撮影技術がそもそも異なっている。

MRIとCTにも、それぞれメリットやデメリットがある。
MRIのメリットは、脳や筋肉など水分の多い箇所の画像診断に力を発揮することや、放射線被爆の心配がない。デメリットは撮影時間に時間がかかり狭い空間に長時間いないといけないということである。
CTのメリットは、骨など水分が少ない箇所の画像診断に力を発揮し、撮影時間が短い。一方、デメリットは、放射線を使うため、多少なりとも被爆してしまうことである。

MRIとCTはそもそも撮影技術や形式が異なるものなので、病状や撮影箇所、目的などによって選択される。医師が適切にどちらかを選択するので、受診する側に選択を迫られるという心配はない。
しかし、ペースメーカーが埋め込まれている人は、MRIは磁場の高い環境に長時間いるため検査ができない場合があるので告知が必要となる。また、妊婦は放射能被爆の可能性があるCTスキャンの検査は避けたい。妊娠中であることを医師に伝えることが大切である。

大量調理マニュアルについて

全国の病院・老健施設などは、厚生労働省の定める『大量調理施設衛生管理マニュアル 』に沿って、衛生管理をしています。

当院厨房も日々行っている大量調理施設衛生管理マニュアルについて、内容の一部をご紹介します!!


1.食材の消毒について

高齢者、幼児及び抵抗力の弱い者に対し、皮を剥かない野菜及び果物を加熱せずに提供する場合には殺菌を行うことが必要です。
野菜及び果物を加熱せずに供する場合には、流水で3回以上洗浄し、中性洗剤で洗い、流水で十分すすぎ洗いしたあと、必要に応じて次亜塩素酸ナトリウム等で殺菌した後、流水で十分すすぎ洗いを行います。

2.食材の過熱について

加熱調理をする食品は、中心部温度計を用いるなどにより、中心部が75℃ で1分間以上(二枚貝等ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合は85〜90℃で 90秒間以上)又はこれと同等以上まで加熱されていることを確認するとともに、温度と時間の記録を行います。

3.食材の保存(検食)について

給食施設では、万が一食中毒などの事故があった際に、原因を追究するため食材の保存(検食)を行います。
検食は、各材料ごとに50gずつ必要です。50gの食材を清潔なビニール袋等に密封して入れ、-20℃以下で2週間保管します。

4.ふきん・タオル等の消毒

ふきん、タオルは中性洗剤または弱アルカリ性洗剤をつけて良く洗浄し、100℃で5分間以上煮沸殺菌を行います。

5.水質検査について

使用水は、残留塩素が0.1mg/リットル(0.1ppm以上)であることを、始業前及び調理作業終了後に毎日検査し、記録します。
→水道水は塩素が残っていないと、雑菌が繁殖し危険です。その為、飲料や料理、洗浄に使う水道水に、きちんと塩素が残っているかどうか、残留塩素計で確認が必要です。

なお、1mg/dLと0.1ppmは同じ数値で、パーセントで表すと共に0.0001%です。

以上、当院も行っている大量調理マニュアルの一部を紹介致しました!

高次脳機能の階層構造モデル
神経心理学ピラミッドについて

前回のリハビリテーション科のコラムでは、
脳卒中により身体機能の問題や認知機能の問題が生じることや
病院内で行われているリハビリテーションについて紹介しました。

今回は脳卒中が原因で生じる症状の一つである高次脳機能障害について紹介します。

ニューヨーク大学リハビリテーション医学ラスク研究所では、
高次脳機能の階層構造モデルとして神経心理ピラミッドを推奨しています(大阪府のHPより引用)。
ピラミッドの下層にある機能(例えば、覚醒、警戒態勢、心的エネルギー)が十分に働かなければ、
より上層にある機能(抑制、発動性から上層)を十分に発揮させることができないと考えられています。

誰もがぼんやりしている(覚醒が低下している)状態で暗記しようとしても集中できず覚えることも難しいと思います。
当院は急性期病院であり発症して間もない患者様が来られます。

急性期の段階では脳損傷をうけてぼんやりしている状態や、声掛けや刺激がなければ
目を閉じてしまわれるような覚醒が低下した方もおられます。
まずはしっかり起きていられるようになることが重要であり、
理学療法士や作業療法士が離床を図りながら覚醒向上を促していきます。
起きていられるようになると、意欲がみられたり、落ち着いて課題に集中できるようになっていきます。
注意力がなければ聞いたことや見たことに注意を向けることができず、
記憶することが困難になります。
このようなピラミッドの下の方から順番に一つずつ積み上げるように
評価・訓練を作業療法士、言語聴覚士が行っています。

NEW 塗り薬(外用薬)の知識

「塗り薬はたくさん塗ればいい」なんて思っていませんか?

 

   1回にどれくらいの量を塗ればよいか考えたことはありますか?特に、ステロイドの入った塗り薬は要注意です。
量が少なすぎれば十分な効果が得られませんし、逆に多過ぎれば副作用を起こす場合があります。
塗り薬は、たくさん患部に塗ったからといってよく効いて早く治るわけではありません。

今回は、おおまかにですが塗り薬の塗布量について目安をご紹介致します。

  軟膏・クリーム剤

 ここではまず、ステロイドの入った外用薬のお話をします。

フィンガーチップユニット(fingertip unitFTU)といわれる単位があります。

 1FTUとは、「成人の両方の手のひら(手指を含む)にお薬を塗る際に必要な外用剤の量」と言われて、人差し指の先から第一関節まで押し出した量の事をいいます。


ローション剤

容器を患部に直接当てて塗るとお薬が多く出てしまうので必ず指にとって塗って下さい。
目安として、1円玉大程度の大きさが1FTUとなります。


ステロイド外用剤は、患部以外に付着すると副作用(かぶれ等)を起こすことがあります。 使用後は、患部以外の場所に付着しないようにしっかり洗い落として下さい。



ローション剤消炎鎮痛剤のゲル・クリーム
クリームはすりこむように塗って下さい。
ゲルのお薬はすり込んでいくと消しゴムのカスのようなものが出て、効果が落ちてしまうので薄く広げて塗って下さい。
どちらもお風呂上りに使用するとより効果的と言われています。

以上が大まかですが、外用薬の使用量になります。早速今日からお試し下さい。

NEW 採血のお話 ・・・採血管・・・

血液は身体のすみずみまで巡っているので、血液中に含まれる成分を分析すれば、組織や臓器の状態がわかり病気の診断や治療の判定に利用できます。
◆なぜ何本も採血するの?
 検査項目によって採血管の中にはそれぞれ違う薬剤が入っており、専用の採血管が必要となるためです。
 キャップの色で区別されています。
  @  血液を固めてその上澄みを測定するもの(血清)
  A B血液を固めずに上澄みで測定するもの(血漿)
  C  血液そのまま測定するもの(全血)

画像@

◆ 採血量はどれくらい?
   採血量は検査項目によって異なりますが、多くの方は20ml以内です。(大さじ1杯程度)
   全身を巡っている血液量に対して僅かです。

◆採血管に勝手に血液が入っていくのはなぜ?
   真空(陰圧)になっており、一定の量しか採血されないようになっています。
   採血管の中の薬剤と血液が一定の割合で混ざりあいます。
 
   

COIL塞栓術について

脳動脈瘤が破裂してくも膜下出血をきたした場合には、生命に危険が及ぶか脳の後遺症を残す可能性が高く、それを予防するためには破裂防止の処置が必要となります。
現在のところ、薬物を中心とした内科的治療では破裂を防止する事は不可能で、物理的に脳動脈瘤内への血流を遮断する必要があります。
これには大きく二つの方法があり、一つは開頭手術を行い、動脈瘤の根元に特殊クリップをかける方法でクリッピング術と呼ばれています。もうひとつは動脈瘤内にプラチナ製のコイルを詰めて動脈瘤を閉塞する方法でコイル塞栓術(血管内手術)と呼ばれます。
血管内手術は血管の内腔から治療部位に到着するため、体にとって侵襲の少ない治療方法です。脳動脈瘤の場合、コイル塞栓術と呼ばれる血管内治療が実施されます。外科手術とは異なり、コイル塞栓術は開頭術を必要としません。直接に脳血管・脳動脈瘤を見て治療をする代わりに、リアルタイムのX線透視画像下に血管を視覚化し、血管の内腔から脳動脈瘤を治療します。
太ももの付け根の血管から治療用の細い管(カテーテル)を動脈瘤の中まで誘導して、その中を細くやわらかいプラチナ製のコイルを通して、動脈瘤を内側からつめてしまう治療です。

 ダニが発生してしまう食品について

近年テレビで取り沙汰されている、お好み焼き粉や天ぷら粉にダニが大量発生する問題について調べました。



@ダニがわく食品
お好み焼き粉、てんぷら粉、ホットケーキミックス、すりごま、パン粉など、糖と油とタンパク質が含まる粉末は、ダニの恰好の餌となり、袋の中で爆発的に繁殖します。
タンパク質が含まれない、塩にはダニはわきませんが、砂糖は湿気ている場合にはダニがわくことがあるようです。
その他、干しシイタケ、鰹節、とうがらし、小麦粉、片栗粉、切り干し大根もダニが繁殖する食品です。


Aダニがわくとどうなるか
ダニがわいた食品を摂取すると、じんましんや気道閉塞による呼吸困難などのアナフィラキシーショックが起こり、最悪死に至る場合があります。症状が出てしまうダニの摂取量は、人それぞれ許容量が違いますが、摂取するダニの量が多ければ多いほど危険性は高くなります。
ダニは加熱調理すると死滅しますが、死骸や糞、抜け殻もアレルギーの原因になるので、一度ダニがわいてしまった食品を安全に摂取することは出来ません。


B対策
開封済みの上記粉類は、密封して冷蔵庫に入れるようにしましょう。
冷蔵庫の庫内温度ではダニはほとんど増殖できません。

脳卒中のリハビリテーションについて

脳卒中(脳梗塞・脳出血)を発症すると、運動麻痺(手足が動かせない)、感覚障害(触られていることがわからない)、
意識障害(眠ってしまい起きられない)、言語障害(言葉が出ない)、嚥下障害(飲み込むことができない)、
高次脳機能障害(判断や思考が鈍くなる)…などの様々な障害が生じます。

これらの障害に対して…

理学療法士は、立ち上がったり、歩くなどの「基本的動作」
作業療法士は、食事や排泄、入浴などの「応用的動作」「社会適応能力」
言語聴覚士は、集中力や記憶力などの「高次脳機能」「言語機能」「嚥下機能」

                              …の回復を図るために訓練、治療を行っていきます。

発症してまもない急性期では、容態が安定していないため急変するリスクがあります。
そのため、血圧や脈拍などのバイタルサインを確認して、異変が生じていないかを
評価しながらリハビリテーションを行います。


リハビリテーションとは…
世界保健機構(1968)が『医学的・社会的・教育的・職業的手段を組み合わせ、かつ相互に調整して、
訓練あるいは再訓練することによって、障害者の機能的能力を可能な最高レベルに
達せしめること』と定義されています。

このように、文章で見るとわかりづらいですが、リハビリテーションの中には以下の手段があります。

医学的手段:理学療法、作業療法、言語療法
教育的手段:治療と教育…療育
職業的手段:職業訓練での社会参加や経済的な自立を促す
社会的手段:訪問介護サービスや施設入所など

病院内でのいわゆる「リハビリテーション」は医学的手段であり、1つの手段に過ぎませんが、
医者・看護師・各療法士・MSWなど他職種と連携をはかりながら関わらせていただきます。

急性期脳梗塞の診断について

 急性期(できたて)の脳梗塞の診断はMRIの拡散強調画像と呼ばれる撮影方法で診断します。拡散強調画像以外のT1、T2、Flairなどの撮影方法では、ある程度、発症から時間が経過した脳梗塞だけが白く描出されます。 一方、拡散強調画像は、発症後1時間の急性期脳梗塞が描出されます。画像@のFlairの画像では脳梗塞が白く写し出されます。拡散強調画像以外のT1、T2,Flairで描出されている脳梗塞は、発症してから24時間経過した脳梗塞であることが分かります。
 
 

画像@

 一方、画像Aでは、拡散強調画像で白く写し出されています。これは発症後1時間の新しい急性期の脳梗塞であり、突然発症した症状と合致するか判断します。
 症状と一致していれば症候性(症状の出ている)急性期の脳梗塞と診断されます。よくテレビに登場する「かくれ脳梗塞」は症状が出現せずに知らないうちに発生した脳梗塞(無症候性脳梗塞)のことですが、拡散強調画像で描出されていなければ急性期脳梗塞ではなく、古い脳梗塞と判断されます。 
 
 
   

画像A

 動脈硬化の検査について

動脈硬化は動脈の加齢現象。
血管の壁が脂肪の沈着などにより厚くなったり、高血圧の影響や石灰の沈着などで硬くなったりする現象のことです。
血液の通り道が狭くなり血流が流れにくくなり、弾力が失われて血管がもろく壊れやすくなります。
心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。
動脈硬化が進行すると
  心臓に負担            ⇒心肥大、心不全、高血圧
  臓器、組織が正しく機能しなくなる ⇒心筋梗塞、脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症
  血管が破れやすくなる       ⇒脳出血

動脈硬化の検査は?
血液検査、頸動脈検査、脈波図検査などがあります。今回は脈波図検査について説明します。
動脈硬化は全身のいたるところに起こるものです。足の動脈硬化が起きている人の7割は脳や心臓でも動脈硬化が起きていると言われています。
動脈硬化がどの程度進行しているのか、足の血圧を測り進行の程度を知ることができます。
あお向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と、脈波を測定します。痛みはなく検査時間約10分ほどです。

 平成29年 5月 『ひじきに鉄分が多い』はもう古い!栄養の新常識!!

2017年の食品成分表改定から、ひじきや切り干し大根など、一部の食品の鉄分が大幅に減りました!!

これは、2017年以前は、ひじきを鉄製の鍋で炊いていたり、切り干し大根は鉄製の包丁で切っていた為、調理工程で鍋や包丁から溶け出す鉄分が含まれていたからです。

過去のひじき・切り干し大根と、現在のたひじき・切り干し大根を比較すると、次のようになります。

乾燥ひじきでは、改定前55.0mgから、6.3mgに88%減少。
乾燥切干し大根では、改定前9.7mgから、3.1mgに68%減少しています。


一般成人の一日の鉄分推奨量は、男性7.0mg、女性10.5mgなので、ゆでひじき100gを食べても0.3mgと全然推奨量に到達できません。
ひじきの煮物を1kg食べても、やっと3.0rぐらいです…。

反対に考えると、それだけ鉄の鍋や鉄の包丁で調理すると、鉄分が増えるということですね!

少しお手入れに手間はかかりますが、昔ながらの鉄の調理機器にもメリットがあることを知り、生活に取り入れてみても良いかもしれません。

平成29年 4月 高次脳機能障害の患者様の声

  当院は急性期病院ですが、現在退院した人でリハビリが必要な方には
外来でリハビリを継続しています。
とくに、高次脳機能障害は、社会生活が困難となる障害なので、
病院にいる時よりも退院した後の方が問題が生じることが多く、
医療機関によるフォロー体制が必要であると考えています。
そして、この障害は「見えない障害」ともいわれ、周囲の人だけでなく、
医療関係者でさえ、障害によって何が困難であるのかわかりにくいもので、
様々な誤解を生じることが少なくありません。
先日、当事者より「障害になってから、どんな気持ちでリハビリをして、何を感じているのか」話をして頂きました。
原稿用紙を何度も書き直し、読む練習も自宅で何度もして、臨まれました。
リハビリテーションとは、生き直しの意味もあります。
病前と同じ生活は困難だとしても、その人ができる社会的役割を再獲得を目標としたいと考えています。
また、当院のスタッフも、この日は、「患者から学ぶ」
という医療人としての基本姿勢を改めて考えるきっかけになったと思います。
 
最後に、本人からの感想をいただきましたので、ご紹介します 「原稿を読み始めると、割と上手に読めたと思う。何度練習したことか。終わってから何人かが涙ぐんでいた。
こちらも泣きたいくらいです。こんなに若くして病気になって、本当に悔しい。いまだに僕は納得できていない。
それでも、この機会を与えてくれてありがとうございました。」
 

 平成29年 3月 放射線被ばくについて

  
「昨日も別の病院でレントゲン撮影したけど大丈夫ですか」  
「一回のCT検査でどれくらい被ばくしますか」  
  
日々の業務の中で患者様からよくこのような質問を受けます。  
  
そこで今回は、放射線被ばくについて簡単に説明させてもらおうと思います。  
  
まず放射線にはいくつもの種類があります。  
X線、γ線、α線、β線 等。  
CTや一般撮影、放射線治療、PET検査など目的によって使用する放射線は異なります。  
当院での放射線検査で使用しているものはX線のみになります。  
  
放射線被ばくで考えなければならない人体への影響には2種類あります。  
『確定的影響』と『確率的影響』です。  
  
『確定的影響』  
 ・ある一定の線量(しきい値)以上の被ばくで生じる影響  
  白血球の減少(250mSv) 脱毛(3000mSv) 白内障(2000mSv) 皮膚障害(3000mSv)等  
 ・しきい値以下の被ばくでは影響は生じない  
  
『確率的影響』  
 ・被ばく線量に比例して発生確率が増加していく影響  
  がん、遺伝的影響等  
 ・100mSv以下の被ばくでは発生確率が増加していくかは不確実だが影響すると仮定されいている  
  

このように確定的影響、確率的影響の両方から見ても一回の検査での放射線被曝が100mSv以下ならば  
ほぼ問題はないと言えます。  
  
当院の検査での被ばく線量はおおよそ以下のようになっています。

 

このように放射線検査で受ける被ばく線量はごくわずかになっておりますので  
放射線被ばくによる影響は心配せずに安心して検査を受けていただきたいと思います。